• 垣根涼介『信長の原理』

何故おれは、裏切られ続けて死にゆくのか。

信長の飽くなき渇望と、家臣たちの終わりなき焦燥……。焼けつくような思考の交錯が、ある原理を浮かび上がらせ、すべてが「本能寺の変」の真実へと集束してゆく。

未だ見ぬ信長の内面を抉り出す、革命的歴史小説!

2018.8.31 KADOKAWA 税込1,944円

吉法師は母の愛情に恵まれず、いつも外で遊んでいた。長じて信長となった彼は、破竹の勢いで織田家の勢力を広げてゆく。けれど信長には、以前から密かに苛立っていることがあった――どんなに兵団を鍛え上げても、能力を落とす者が必ず一定の割合で出てくる。そんな中、蟻の行列を見かけた信長は、ある試みを行う。結果、恐れていたことが実証される。
神仏などいるはずもないが、確かに『この世を支配する何事かの原理』は存在する……。
やがて案の定、家臣で働きが鈍る者、織田家を裏切る者までが続出し始めた。天下統一を目前にして、信長は改めて気づいた。いま最も良い働きを見せている羽柴秀吉、明智光秀、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益……だが、あの法則によれば、最後にはこの五人からも一人、おれを裏切る者が出るはずだ。

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