• 垣根涼介『真夏の島に咲く花は』二次文庫

  • 垣根涼介『真夏の島に咲く花は』単行本

  • 垣根涼介『真夏の島に咲く花は』文庫本

変わりゆくこの世界の中で、私たちは仲良く暮らしていけるだろうか?

フィジー人、インド人、日本人、中国人……。雑多な民族が陽気に暮らす、南国の楽園・フィジー。そんな日常をクーデターが一変させてしまう。観光業が一気に傾斜して、国全体が不穏の空気に包まれていく中、浮き彫りになってくる民族的な対立。それは次第に衝突の気配を孕みだしてーーーー。幸せの意味を問い続ける著者の、渾身の長編小説。(解説)大澤真幸」

2017.6.22 中央公論新社 二次文庫 税込799円
2009.10.28 講談社 文庫本 税込802円
2006.10.12 講談社 単行本 1,836円

人の世にとって、楽園とはなんだろう──。

人の世にとって、楽園とはなんだろう──。

 学生時代にそんなことを考えたことがある。
 当時はツーリングが趣味で、単車を使って一年のうち三ヶ月は日本中をぐるぐると回っていた。
 社会人になってからは仕事の関係もあり、いろんな国に行った。
 アフリカ、南米、東南アジア、北米、ヨーロッパ、インド洋や南太平洋の島々……気候や人種や社会制度、宗教の違いによって、土地の暮らしぶりは様々だが、共通するのは、どこの場所でもみんな生活のために懸命に生きているということだ。
 部外者から見れば、その土地は楽園に見えるかもしれない。でもそこで暮らしている人々にとっては、その世界が現実だ。悩みもあり、不満もある。時には今までの生き方を悔やむこともある。
 楽園など、本当はどこにも存在しない。
 でもそれは、ぼくにも、あなたの心の中にもきっと存在する。
 ……そんな話を、書いてみました。

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