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Vol.042
大変ご無沙汰しました & 3.11に思うこと。

2011年5月23日

みなさん大変お久しぶりです。去年から今年にかけて色々とあり、気がつけばほぼ一年ぶりのメールとなってしまいました。申し訳ありません(汗)。

さて、私の友人に震災関係のボランティア団体の代表をやっている人間がいます。彼とは大学の三年間、住まいをシェアして住んでいたので、かなり深いつながりの友人とも言えます。彼は震災後しばらくして現地に向かい、今も現地で活動しています。

そんな彼のことを思うにつけ、(彼はそう見られるのを嫌がりますが…)やはり偉いなあ、と感じずにはいられません。

一方で、では今の自分に何が出来るかを考えたとき、結局は自分に出来ること──世の中から多少とも必用とされている仕事──を、淡々と、そして黙々とやるしかないのだろう、と思います。ちゃんと仕事をして税金を払い、自分のやっている仕事で多少とも人を楽しませ、結果としてその生活を豊かにすることが出来る。そう信じたいです。

たぶん世の中に社会人として参加されている限り、みなさんの仕事も例外なくそうだと思います。そしてそういう一人々々の活動が、長い目で見た場合、この国の復興にゆっくりと貢献していくのだろう、と感じています。

まあ、今更ながら、言ってみれば至極当たり前のことをつらつらと書き連ねてしまいました。さて、約一年ぶりに新刊を出すことになりました。

『月は怒らない』が6月3日に集英社より出ます。読んでいただければ幸いです。

追記:今からもう四半世紀も前、大学時代の先輩がさかんに言っていたことを今更ながらに思い出しています。彼は当時から原発反対運動をやっていました。
曰く、「この地震国家日本に原発を作るなんて自殺行為だ。ぶっ壊れる寸前のクルマに核燃料を乗せて時速百キロで走っているようなものだ」さらには、「絶対に安全だということは『絶対に』ないっ!」と……。
是非ではありません。是非ではありませんが、今、その言葉を噛み締めています。

垣根涼介

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