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Vol.079
単行本『武田の金、毛利の銀』、文庫『涅槃』の発売、
映画『室町無頼』のお知らせ。

2024年7月22日

皆さんこんにちは。

私は週の内の半分ほどは、近所の海辺を夕刻に散歩するのを習慣にしているのですが、既に亜熱帯と思しき関東以南では、毎夏にガンガン気温が上がってきているのを肌身に沁みて実感しています。むろん熱く感じるのは、タバコを止めてから太ったこともあります(苦笑)。

さて、この七月下旬に、本が二冊(正確には三冊)発売となります。
7月25日には文庫『涅槃』上下巻(各税込1100円)が、続く29日には単行本『武田の金、毛利の銀』(税込1980円)が店頭に並びます。

『武田の金、毛利の銀』は、簡単に言えば『光秀の定理』の番外編ですね。
明智光秀が信長の密命を受け、旧友の愚息・と新九郎と共に敵地へ赴くというお話です。もともとこの三人組のキャラは気に入っていたので、そのうちにスピンオフの物語が書ければと思っていました。

なお、私は今までの歴史小説は、『ワイルド・ソウル』や『ヒートアイランド』のように、岩盤に掘削機をガシガシ打ち込むようなノリで書いてきましたが、この『武田の金、毛利の銀』は、どちらかと言えば『君たちに明日はない』みたいなニュアンスで、筆先を軽く転がすような感じで書いています。ま、このような書き方も意外にお気に召してもらえれば、光秀の番外編は再び書くことがあるかも知れません。
文庫『涅槃』に関しては、単行本の時に書いた理由を述べて言いますので、そちらをご参照ください。

今回は、この三冊分の文章量が原稿用紙換算で2300枚ほどありました。特に『涅槃』上下巻の1800枚の推敲は長かったですね(汗)。これら文章の二度の推敲、週刊誌の連載、先々での新聞連載の準備で、四月からは仕事と食事と定期的な散歩以外は、ほぼ何もやっておりませんでした。まるで人里離れた禅寺の暮らしのようですが、私は出家したわけではありませんので、もう少しは日々に余暇を楽しむ時間が欲しいですね(笑)。

ところで来年の一月に、映画『室町無頼』が公開となります。既に今年の一月から告知の動画は上がっていましたが、二度目の告知動画に合わせてのお知らせとなりました。興味のある方はウェブサイトをご覧くださいね。

では皆さん、今後ともよろしくお願いいたします。

垣根涼介

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